
生活・睡眠リズムと免疫についてのQ&A
Q1.睡眠不足になると、本当に免疫は下がるのですか?
A.はい、明確に免疫機能は低下します。
睡眠中は、体内で免疫細胞が活発に働き、ウイルスや細菌への抵抗力が高まります。
慢性的な睡眠不足が続くと、風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルス感染症などにかかりやすくなることが、多くの研究で示されています。
Q2.夜更かしや不規則な生活も、免疫に影響しますか?
A.強く影響します。
人の体には「体内時計(サーカディアンリズム)」があり、免疫もこのリズムに合わせて調節されています。
夜更かしや昼夜逆転の生活を続けると、このリズムが乱れ、免疫細胞の働きが低下し、感染症にかかりやすくなります。
Q3.子どもの生活リズムの乱れも、病気に関係しますか?
A.はい、特に大きく関係します。
就寝・起床時刻が不規則な子どもほど、
-
風邪をひきやすい
-
発熱を繰り返しやすい
-
中耳炎・副鼻腔炎になりやすい
といった傾向があります。成長期の免疫力を守るためにも、規則正しい生活はとても重要です。
Q4.睡眠時間は、何時間くらいが理想ですか?
A.年齢によって異なりますが、目安は以下の通りです。
-
小学生:9〜10時間
-
中高生:8〜9時間
-
成人:6〜8時間
-
高齢者:6〜7時間
「長さ」だけでなく、「毎日同じ時間に寝て起きる」ことが免疫維持にはとても大切です。
Q5.睡眠以外で、免疫を保つ生活習慣はありますか?
A.次の3つが特に重要です。
1.規則正しい食事(朝食を抜かない)
2.適度な運動(軽い散歩でもOK)
3.ストレスをためすぎないこと
これらがそろってはじめて、睡眠の免疫効果も十分に発揮されます。
院長コメント
感染症にかかりやすい時期になると、「手洗い」「マスク」ばかりが注目されがちですが、実は一番の土台は“毎日の生活リズム”です。
しっかり眠れている人、朝起きて光を浴び、規則的に食事をとれている人は、自然と免疫力が保たれています。
耳・鼻・のどの感染症を繰り返す方ほど、ぜひ一度「生活と睡眠」を見直してみてください。
医学的根拠
-
睡眠中は、ナチュラルキラー(NK)細胞やサイトカインといった免疫に関わる物質の働きが活性化する。
-
睡眠時間が6時間未満の人は、7時間以上の人と比べて感冒(かぜ)発症リスクが約4倍になるという報告がある。
-
体内時計の乱れ(夜型生活・交代勤務など)は、免疫機能の低下・感染症リスク増加と関連している。
合わせて読みたい
参考文献
1.Prather AA, et al.
Sleep and susceptibility to the common cold. Sleep. 2015.
2.Irwin MR.
Sleep and inflammation: partners in sickness and in health. Nat Rev Immunol. 2019.
3.厚生労働省
健康づくりのための睡眠ガイド2023
4.日本睡眠学会
睡眠と免疫に関する基礎知識

