
天候・気候と体調不良の関係
― なぜ「天気が悪いと調子が悪い」のでしょうか ―
Q1.天気が悪いと、頭痛やめまいが起こりやすいのはなぜですか?
A.気圧の変化が自律神経に影響するためと考えられています。
低気圧が近づくと気圧が下がり、内耳(平衡感覚を司る器官)や血管に影響が及びます。その結果、自律神経のバランスが乱れ、頭痛・めまい・だるさなどが起こりやすくなります。
Q2.雨や台風の前に、耳が詰まった感じや耳鳴が強くなることはありますか?
A.あります。気圧変化による耳の圧調整がうまくいかないことが原因です。
中耳は外気圧と圧を合わせる必要がありますが、気圧変化が急だと調整が追いつかず、耳閉感・耳鳴・違和感が出やすくなります。鼻づまりがある方では特に起こりやすくなります。
Q3.寒暖差が大きいと、喉の痛みや咳が出やすくなるのはなぜ?
A.気温差が粘膜の防御機能を低下させるためです。
急な冷え込みや暖房による乾燥は、鼻や喉の粘膜を弱らせます。その結果、炎症が起こりやすくなり、喉の違和感・咳・声枯れにつながることがあります。
Q4.季節の変わり目に、風邪でもないのに体調を崩すのはなぜですか?
A.自律神経が環境変化に対応しきれないことが一因です。
気温・湿度・日照時間の変化は、体温調節や免疫を司る自律神経に負担をかけます。結果として、倦怠感・眠気・集中力低下・鼻や喉の不調が現れることがあります。
Q5.天候による体調不良は、病院を受診した方が良いですか?
A.症状が続く・日常生活に支障がある場合は受診をおすすめします。
「天気のせい」と思っていても、耳・鼻・喉の病気が隠れていることもあります。特に、めまい・耳鳴・強い頭痛・長引く咳などがある場合は、早めの相談が安心です。
院長コメント
天候や気候の変化による体調不良は、決して「気のせい」ではありません。
耳・鼻・喉は気圧や温度、湿度の影響を受けやすい器官です。症状を我慢せず、体のサインとして受け止めることが大切です。環境調整と適切な治療で、つらさを軽減できるケースも多くあります。
医学的根拠(概要)
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気圧変化は内耳機能や自律神経活動に影響を及ぼす
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寒暖差・乾燥は上気道粘膜の防御機能を低下させる
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自律神経の乱れは頭痛・めまい・倦怠感など多彩な症状を引き起こす
参考文献
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Sato J, et al. Influence of barometric pressure changes on vestibular symptoms. Auris Nasus Larynx.
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Maes M, et al. Autonomic nervous system and environmental stress. Neuro Endocrinol Lett.
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Eccles R. Acute cooling of the airways and respiratory symptoms. Clin Otolaryngol.

