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毎日イヤホンの人、全員見て。知らぬ間に進む耳の老化

更新日:6時間

 最近、若い方を中心に「耳が聞こえにくい気がする」「耳鳴りが増えた」「音がこもる」といった相談が増えています。


その背景にあるのが、ヘッドホン・イヤホンの長時間・大音量使用による“騒音性難聴(ヘッドホン難聴)” です。

いったん損なわれた聴力は元に戻りにくいため、予防が最も重要なポイント になります。



1. そもそも「ヘッドホン・イヤホン難聴」とは?

 ヘッドホンやイヤホンで、大きな音を長時間聞き続けることで「内耳(蝸牛)の有毛細胞」が傷み、・聴力の低下・耳鳴り・音の歪みが出てくる状態を指します。

これは「騒音性難聴」というカテゴリーに含まれ、治療で完全に回復させることが難しいとされています。



2. WHOが示す「安全な聞き方(Safe Listening)」の基準

 WHOは「Safe Listening(安全な聞き方)」を世界的に提唱しています。

▶ WHOの推奨目安

  • 大人:80 dB 以下、週40時間以内

  • 子ども:75 dB 以下

  • 大音量は1時間ごとに休憩する(耳の休憩 time-out)

80 dB というのは、「他人の会話がギリギリ聞こえるくらいの音量」と言われています。


▶ なぜこれが重要なのか?

音量(dB)が少し上がるだけで、耳に与える負荷は 指数関数的に上昇 します。たとえば 90 dB だと、耳が耐えられる時間は 数分〜数十分 に短くなるのです。



3. 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会(日耳鼻)からの警告

 日耳鼻では「ヘッドホン・イヤホン難聴対策ワーキンググループ」を設置し、若年者に対する啓発を強化しています。

日耳鼻のメッセージの要点は以下の通り:

▶ 日耳鼻の主な提言

  • 大音量・長時間を避けるのが最大の予防

  • 耳鳴り・こもりが発生したら使用を中断すること

  • ノイズキャンセリングなどを上手に利用して音量を下げること

  • 取り返しがつきにくいため、早期受診が大切


学校現場でも「聴覚保護教育」を進めており、若い世代の難聴増加に対して強い危機感が示されています。



4. なぜ若い人に難聴が増えているのか?

  • スマートフォン使用時間が長い

  • イヤホンで常に音楽・動画・ゲーム

  • 周囲の雑音が大きい中で音量を上げてしまう

  • カフェ・電車などで「聞こえにくい → 音量アップ」が習慣化

特にカナル型イヤホン(耳栓型)は鼓膜に近い位置で音を鳴らすため、負担が大きくなりがちです。



5. 今日からできる“耳を守る聞き方”

① 音量は「最大の60%以下」を目安に

 多くの研究で「60%ルール」が推奨されています。

② 1時間に5〜10分、耳を休ませる

 内耳(有毛細胞)は休むことで守られます。

③ 雑音の多い場所ではノイズキャンセリングを使う

 小さな音量でも聞き取りやすくなり、耳に優しい方法です。

④ 人の声が聞こえないほどの音量は危険信号

 「周囲の会話が聞こえる程度」が安全ライン。

⑤ 就寝前のイヤホン使用は避ける

 長時間の“無自覚の聞きすぎ”につながるため危険。



6. こんな症状が出たら、早めの受診を

  • 片側だけ聞こえにくい

  • 耳鳴りが続く

  • 音が響く

  • 音がこもる

  • 「聞こえ方が急に変わった」

“自然に治るだろう”と放置すると、戻らないタイプの難聴が残ることがあります。



■ まとめ:耳は一度傷むと、元に戻るのは難しい

 WHO・日耳鼻が強調するように、ヘッドホン・イヤホン難聴は「予防こそ最重要」 の分野です。

日常の聞き方を少し工夫するだけで、耳の健康はしっかり守ることができます。

気になる症状があれば、早めに耳鼻科へご相談ください。


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