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鼻うがいが痛い・耳が痛いのはなぜ?危険な原因と正しいやり方

更新日:2月21日

「鼻うがいをしたら鼻がツーンと痛い…」 「副鼻腔に水が入った感じがして不快…」 「鼻うがいの後に耳の奥がズキッと痛くなった」

最近、外来でも 「鼻うがいが痛い」「耳が痛い」「中耳炎にならないか心配」、という相談が非常に増えています。

鼻うがいは本来、正しい方法で行えばほとんど痛みの出ないケアです。 しかし実際の外来では、

  • 真水で行っている

  • シャワーで代用している

  • 勢いが強すぎる   といった“間違った鼻うがい”が原因で、痛みや耳のトラブルを起こしている方を見かけます。


このページでは、耳鼻科でよくある相談をもとに、

  • 鼻うがいが痛くなる理由

  • 絶対にやってはいけないNG行動

  • 痛くならない正しいやり方 を、できるだけ分かりやすく解説します。


1.鼻うがいが痛い・耳が痛いのはなぜ?原因を解説

 鼻うがいの相談で、最近特に多いのが「鼻ではなく、耳の奥がズキッと痛くなった」「耳が詰まった感じが残る」というケースです。

鼻と耳は、耳管(じかん)という細い管でつながっており、鼻うがいの水や圧が強すぎると、この耳管を通って中耳へ水や圧が伝わることがあります。

耳が痛くなる主な原因は、次の3つです。

① 水の勢いが強すぎて、耳管に圧がかかる

 勢いよく押したり、強く吸い込むと、鼻の奥の圧が一気に上がり、耳管を通じて中耳に負担がかかります。

これにより:

  • 耳の奥の痛み

  • 詰まった感じ

  • 一時的な聞こえにくさ

が起こることがあります。

② シャワー鼻うがい・高圧が原因

 シャワーで行う鼻うがいは、

  • 水圧が強すぎる

  • 角度が不安定

  • 温度が一定でない(塩分濃度も0)

ため、耳にトラブルを起こす最大の原因になります。

実際、外来で

  • 鼻うがい後の耳痛

  • 軽い中耳炎

  • 耳閉感

の原因として、最も多いのがシャワー鼻うがいです。

③ 耳管の通りが悪い人は、特に起こりやすい

 次のような方は、耳にトラブルが起こりやすくなります。

  • アレルギー性鼻炎

  • 副鼻腔炎がある

  • 風邪の後

  • 耳管機能が弱い体質

この場合、無理に続けると:

  • 耳痛の悪化

  • 中耳炎の誘因

になることがあるため注意が必要です。


● 鼻うがいで「鼻が痛くなる」原因とは?

① 真水(生理食塩水でない水)を使っている

 水道水・浄水・ミネラルウォーターなど、塩分濃度0%の水は、鼻粘膜に入ると強い刺激になります。

  • 正しい濃度:0.9%の生理食塩水

  • 市販の鼻うがい用粉末を使うのが安全

※塩分が薄すぎても濃すぎても、しみる原因になります。

② 水の温度が低すぎる・熱すぎる

  • 冷たい水 → 神経刺激でツーンと響く

  • 熱い水 → 粘膜刺激でヒリヒリする

最適なのは ぬるま湯(32〜36℃前後)。 体温に近い温度が最も自然で痛みが出にくくなります。

③ 水の勢い・角度が強すぎる

 シャワー・スポイト・吸入器などを使って強く流すと、

  • 副鼻腔に無理に水が入る

  • 粘膜を傷つける

といったトラブルの原因になります。

④ 風邪・副鼻腔炎・アレルギーで粘膜が腫れている

 炎症で粘膜が腫れている時は、 普段なら平気な刺激でも「ツン」と強く感じやすい状態です。

特に相談が多いのは:

  • 副鼻腔炎

  • アレルギー性鼻炎

  • 鼻かぜの時

⑤ 鼻の中に小さな傷がある

 乾燥・鼻ほじり・花粉症などで粘膜が荒れていると、 わずかな刺激でも痛みを感じやすくなります。



2.絶対にやってはいけないNG行動

NG① シャワーで鼻うがいをする(耳トラブルの最大原因・完全にNG)

実際に鼻うがい後の耳痛・耳閉感・軽い中耳炎の原因として、最も多いのがこのシャワー鼻うがいです。 シャワー鼻うがいは耳鼻科医的に完全にNG。

  • 水圧が強く、耳へ逆流 → 中耳炎の原因

  • 粘膜の腫れ・痛みが悪化

  • 副鼻腔に過剰に水が入り込む

  • 温度が一定せず刺激になる


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NG② 真水・ミネラルウォーターで行う

  • 強くしみる

  • 粘膜バリアを壊す

  • 炎症悪化の可能性

必ず生理食塩水を使用しましょう。

NG③ 水を強く吸い込む・すする

勢いよく吸うと、

  • 耳へ水が抜ける

  • 頭痛・耳痛の原因

  • 鼻の奥に強く入り痛みが出る

鼻うがいは 「吸わない」ことが鉄則 です。

NG④ ノズルを深く入れすぎる

  • 粘膜を傷つける

  • 鼻血・痛みの原因

浅く当てるだけで十分です。


3.痛くならない鼻うがいの正しいやり方(耳鼻科推奨)

① 必ず生理食塩水を使う

  • 市販の鼻うがいキットが安全

  • 自作の場合: 水500ml + 塩4.5g(小さじ1弱)

※塩の入れすぎも痛みの原因になります。

② ぬるま湯(32〜36℃)で作る

 体温に近い温度が最も刺激が少なくなります。

③ 顔をやや下に向け、口を開けて「アー」

  • 力を抜く

  • 水が自然に反対側の鼻 or 口へ流れる

  • 中耳に入りにくい姿勢

④ 片鼻ずつ、ゆっくり流す

  • 強く押さない

  • ゆっくりが基本

⑤ 終了後は軽く鼻をかむだけ

  • 強くかまない

  • 軽く「フン…」程度で十分


4.どんな人に鼻うがいは向いている?

  • 花粉症・アレルギー性鼻炎

  • 後鼻漏・鼻汁が多い

  • 慢性的な鼻の不快感

  • 鼻の奥の粘りを減らしたい人

正しく行えば、薬に頼りすぎないケアとして非常に有用です。


5.鼻うがいを避けた方がいい場合

  • 急性副鼻腔炎で強い痛みがある

  • 鼻血が続いている

  • ポリープが多い

  • 手術直後

  • 強い鼻づまりで流れが悪い時

不安があれば一度耳鼻科で相談を。


6.受診の目安(当院ではこんな相談が多いです)

  • 毎回強く痛む

  • 片側だけ強く痛い

  • 水が残る感じが続く

  • 頭痛・耳痛を伴う

  • 粘い鼻水が長引く

鼻中隔弯曲や副鼻腔炎が隠れていることもあります。


7.よくある質問(Q&A)

Q1.鼻うがいの水が喉に流れてきて、むせるのは正常ですか?

A.多くの場合、姿勢や力の入れ方の問題で、危険ではありません。

口を開けて「アー」と声を出し、顔をやや下に向けて行うと、 水は自然に反対側の鼻または口へ抜けます。

むせやすい場合は:

  • 顔を上げすぎていないか

  • 水を強く押し出していないか

  • 口をしっかり開けているか を確認してください。


Q2.片側だけ痛い・通らないのですが、続けても大丈夫ですか?

A.無理に続けず、一度耳鼻科でのチェックをおすすめします。

片側だけ強い痛みや通りにくさがある場合、

  • 鼻中隔弯曲

  • 片側性の副鼻腔炎

  • ポリープ などが隠れていることがあります。

無理に流すと、痛みや炎症を悪化させることがあるため注意が必要です。


Q3.鼻うがいは毎日しても大丈夫?1日に何回まで?

A.基本的には1日1回、症状が強い時でも2回までが目安です。

やりすぎると:

  • 粘膜のバリア機能低下

  • 乾燥・ヒリヒリ感 を招くことがあります。

花粉症や後鼻漏が強い時期のみ行い、 症状が落ち着けば回数を減らすのが理想です。


Q4.鼻うがいの後に耳が痛くなったのですが、大丈夫ですか?

A.一時的な耳管への圧刺激であることが多く、多くは自然に改善します。

ただし、次のような場合は注意が必要です。

  • 痛みが数時間以上続く

  • 耳が詰まった感じが取れない

  • 聞こえにくさを伴う

  • ズキズキした痛みが強い

この場合、中耳炎や耳管機能障害を起こしている可能性があり、早めの耳鼻科受診をおすすめします。

予防のためには:

  • 勢いを弱くする

  • シャワーを使わない

  • 無理に吸い込まない

ことが重要です。


✔ まとめ

  • 痛みの原因は 真水・低温・高圧 がほとんど

  • シャワー鼻うがいは絶対NG

  • 生理食塩水 × ぬるま湯 × ゆっくり が鉄則

  • 痛みが続く場合は耳鼻科受診を



■ 受診の目安 & 診療案内

症状が続く場合はご相談ください

・鼻うがいをしても改善しない・副鼻腔炎を繰り返す・鼻づまりや後鼻漏が続く

このような場合、治療が必要なケースもあります。


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