鼻うがいが痛い・耳が痛いのはなぜ?危険な原因と正しいやり方
- shibata.ent

- 2025年11月30日
- 読了時間: 7分
更新日:2月21日
「鼻うがいをしたら鼻がツーンと痛い…」 「副鼻腔に水が入った感じがして不快…」 「鼻うがいの後に耳の奥がズキッと痛くなった」
最近、外来でも 「鼻うがいが痛い」「耳が痛い」「中耳炎にならないか心配」、という相談が非常に増えています。
鼻うがいは本来、正しい方法で行えばほとんど痛みの出ないケアです。 しかし実際の外来では、
真水で行っている
シャワーで代用している
勢いが強すぎる といった“間違った鼻うがい”が原因で、痛みや耳のトラブルを起こしている方を見かけます。
このページでは、耳鼻科でよくある相談をもとに、
鼻うがいが痛くなる理由
絶対にやってはいけないNG行動
痛くならない正しいやり方 を、できるだけ分かりやすく解説します。
1.鼻うがいが痛い・耳が痛いのはなぜ?原因を解説
鼻うがいの相談で、最近特に多いのが「鼻ではなく、耳の奥がズキッと痛くなった」「耳が詰まった感じが残る」というケースです。
鼻と耳は、耳管(じかん)という細い管でつながっており、鼻うがいの水や圧が強すぎると、この耳管を通って中耳へ水や圧が伝わることがあります。
耳が痛くなる主な原因は、次の3つです。
① 水の勢いが強すぎて、耳管に圧がかかる
勢いよく押したり、強く吸い込むと、鼻の奥の圧が一気に上がり、耳管を通じて中耳に負担がかかります。
これにより:
耳の奥の痛み
詰まった感じ
一時的な聞こえにくさ
が起こることがあります。
② シャワー鼻うがい・高圧が原因
シャワーで行う鼻うがいは、
水圧が強すぎる
角度が不安定
温度が一定でない(塩分濃度も0)
ため、耳にトラブルを起こす最大の原因になります。
実際、外来で
鼻うがい後の耳痛
軽い中耳炎
耳閉感
の原因として、最も多いのがシャワー鼻うがいです。
③ 耳管の通りが悪い人は、特に起こりやすい
次のような方は、耳にトラブルが起こりやすくなります。
アレルギー性鼻炎
副鼻腔炎がある
風邪の後
耳管機能が弱い体質
この場合、無理に続けると:
耳痛の悪化
中耳炎の誘因
になることがあるため注意が必要です。
● 鼻うがいで「鼻が痛くなる」原因とは?
① 真水(生理食塩水でない水)を使っている
水道水・浄水・ミネラルウォーターなど、塩分濃度0%の水は、鼻粘膜に入ると強い刺激になります。
正しい濃度:0.9%の生理食塩水
市販の鼻うがい用粉末を使うのが安全
※塩分が薄すぎても濃すぎても、しみる原因になります。
② 水の温度が低すぎる・熱すぎる
冷たい水 → 神経刺激でツーンと響く
熱い水 → 粘膜刺激でヒリヒリする
最適なのは ぬるま湯(32〜36℃前後)。 体温に近い温度が最も自然で痛みが出にくくなります。
③ 水の勢い・角度が強すぎる
シャワー・スポイト・吸入器などを使って強く流すと、
副鼻腔に無理に水が入る
粘膜を傷つける
といったトラブルの原因になります。
④ 風邪・副鼻腔炎・アレルギーで粘膜が腫れている
炎症で粘膜が腫れている時は、 普段なら平気な刺激でも「ツン」と強く感じやすい状態です。
特に相談が多いのは:
副鼻腔炎
アレルギー性鼻炎
鼻かぜの時
⑤ 鼻の中に小さな傷がある
乾燥・鼻ほじり・花粉症などで粘膜が荒れていると、 わずかな刺激でも痛みを感じやすくなります。

2.絶対にやってはいけないNG行動
NG① シャワーで鼻うがいをする(耳トラブルの最大原因・完全にNG)
実際に鼻うがい後の耳痛・耳閉感・軽い中耳炎の原因として、最も多いのがこのシャワー鼻うがいです。 シャワー鼻うがいは耳鼻科医的に完全にNG。
水圧が強く、耳へ逆流 → 中耳炎の原因
粘膜の腫れ・痛みが悪化
副鼻腔に過剰に水が入り込む
温度が一定せず刺激になる
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NG② 真水・ミネラルウォーターで行う
強くしみる
粘膜バリアを壊す
炎症悪化の可能性
必ず生理食塩水を使用しましょう。
NG③ 水を強く吸い込む・すする
勢いよく吸うと、
耳へ水が抜ける
頭痛・耳痛の原因
鼻の奥に強く入り痛みが出る
鼻うがいは 「吸わない」ことが鉄則 です。
NG④ ノズルを深く入れすぎる
粘膜を傷つける
鼻血・痛みの原因
浅く当てるだけで十分です。
3.痛くならない鼻うがいの正しいやり方(耳鼻科推奨)
① 必ず生理食塩水を使う
市販の鼻うがいキットが安全
自作の場合: 水500ml + 塩4.5g(小さじ1弱)
※塩の入れすぎも痛みの原因になります。
② ぬるま湯(32〜36℃)で作る
体温に近い温度が最も刺激が少なくなります。
③ 顔をやや下に向け、口を開けて「アー」
力を抜く
水が自然に反対側の鼻 or 口へ流れる
中耳に入りにくい姿勢
④ 片鼻ずつ、ゆっくり流す
強く押さない
ゆっくりが基本
⑤ 終了後は軽く鼻をかむだけ
強くかまない
軽く「フン…」程度で十分
4.どんな人に鼻うがいは向いている?
花粉症・アレルギー性鼻炎
後鼻漏・鼻汁が多い
慢性的な鼻の不快感
鼻の奥の粘りを減らしたい人
正しく行えば、薬に頼りすぎないケアとして非常に有用です。
5.鼻うがいを避けた方がいい場合
急性副鼻腔炎で強い痛みがある
鼻血が続いている
ポリープが多い
手術直後
強い鼻づまりで流れが悪い時
不安があれば一度耳鼻科で相談を。
6.受診の目安(当院ではこんな相談が多いです)
毎回強く痛む
片側だけ強く痛い
水が残る感じが続く
頭痛・耳痛を伴う
粘い鼻水が長引く
鼻中隔弯曲や副鼻腔炎が隠れていることもあります。
7.よくある質問(Q&A)
Q1.鼻うがいの水が喉に流れてきて、むせるのは正常ですか?
A.多くの場合、姿勢や力の入れ方の問題で、危険ではありません。
口を開けて「アー」と声を出し、顔をやや下に向けて行うと、 水は自然に反対側の鼻または口へ抜けます。
むせやすい場合は:
顔を上げすぎていないか
水を強く押し出していないか
口をしっかり開けているか を確認してください。
Q2.片側だけ痛い・通らないのですが、続けても大丈夫ですか?
A.無理に続けず、一度耳鼻科でのチェックをおすすめします。
片側だけ強い痛みや通りにくさがある場合、
鼻中隔弯曲
片側性の副鼻腔炎
ポリープ などが隠れていることがあります。
無理に流すと、痛みや炎症を悪化させることがあるため注意が必要です。
Q3.鼻うがいは毎日しても大丈夫?1日に何回まで?
A.基本的には1日1回、症状が強い時でも2回までが目安です。
やりすぎると:
粘膜のバリア機能低下
乾燥・ヒリヒリ感 を招くことがあります。
花粉症や後鼻漏が強い時期のみ行い、 症状が落ち着けば回数を減らすのが理想です。
Q4.鼻うがいの後に耳が痛くなったのですが、大丈夫ですか?
A.一時的な耳管への圧刺激であることが多く、多くは自然に改善します。
ただし、次のような場合は注意が必要です。
痛みが数時間以上続く
耳が詰まった感じが取れない
聞こえにくさを伴う
ズキズキした痛みが強い
この場合、中耳炎や耳管機能障害を起こしている可能性があり、早めの耳鼻科受診をおすすめします。
予防のためには:
勢いを弱くする
シャワーを使わない
無理に吸い込まない
ことが重要です。
✔ まとめ
痛みの原因は 真水・低温・高圧 がほとんど
シャワー鼻うがいは絶対NG
生理食塩水 × ぬるま湯 × ゆっくり が鉄則
痛みが続く場合は耳鼻科受診を
■ 受診の目安 & 診療案内
症状が続く場合はご相談ください
・鼻うがいをしても改善しない・副鼻腔炎を繰り返す・鼻づまりや後鼻漏が続く
このような場合、治療が必要なケースもあります。
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