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耳鼻科一般の病気

◆ 顎下腺唾石症 ◆

 ”おたふく”の時に腫れるのは「耳下腺」。耳下腺は唾液分泌に関係する器官ですが、同じ役目を持つのが顎下腺です。

文字通り顎の下・左右に存在しますが、その部分に”尿路結石”と同じように石ができる疾患です。

 石ができると分泌された唾液の通り道が塞がれてしまうので、顎下腺内に唾液が溜まって腫れてきます。同時に痛みを伴い、感染を起こせば膿がたまって発熱等を合併するケースも。

 消炎剤・抗生剤等を使用しつつ、唾液分泌を刺激する飲食物(酸っぱいもの、味の濃いもの、たくさん噛まなければいけないもの等)を控えることが重要です。

経過によっては唾石の摘出手術を必要とします。

◆ 甲状腺疾患 ◆

 「首が腫れている」「違和感・圧迫感がある」などの症状で受診される患者さんの中には、甲状腺のチェックが必要なケースが隠れている場合があります。

検診などで指摘を受けるケースも少なくありません。

 甲状腺はホルモン分泌を行っており、炎症などによりホルモン分泌に支障を来たすことも。

のう胞や腫瘍ができることもあり、必要に応じて検査を必要とします(下は甲状腺のう胞の超音波写真)。

 さらに詳しい画像診断(CT・MRIなど)や採血検査を行う場合もあります。

場合によっては確定診断を目的として病院紹介の上で組織検査を行い、状況把握の上でその後の方針を決定します。

​下のMRI画像は甲状腺腫瘍です。この場合、針生検などを経て確定診断が必要になりますね。

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◆ 耳下腺腫瘍 ◆

 耳下腺と言えば、「おたふく(流行性耳下腺炎)」の時に腫れるところですね。

ただ、おたふく以外にも耳下腺が腫れる疾患があり、ここでは耳下腺腫瘍を取り上げます。

​ 良性腫瘍の場合の症状としては「耳の下の腫れ」が一番多いです。炎症を合併すれば「痛み」を伴うこともありますが、通常は無痛性であり、長い年月をかけて徐々に大きくなっていきます。。昔話に出てくる【こぶ取りじいさん】は耳下腺腫瘍だった、とも言われていますね。

 同部位の悪性腫瘍の場合は痛みを伴う割合が増え、進行すると顔面神経麻痺を発症することがあります(顔面神経は耳下腺の中を走行している)。味覚障害・顔面表情筋の麻痺などの症状が見られます。

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