鼻うがいは安全?耳鼻科医が教えるメリット・デメリットと正しいやり方
- shibata.ent

- 2020年3月16日
- 読了時間: 4分
更新日:4 日前
「鼻うがいって本当に効果あるの?」「やりすぎると逆に悪いって聞いたけど…」
これらは、外来でほぼ毎日のように受ける質問です。
鼻うがいは、正しく行えば花粉症・副鼻腔炎・鼻づまりなどの症状緩和に役立つセルフケアです。一方で、方法や頻度を誤ると「鼻がツーンと痛い」「耳がおかしい」「余計に調子が悪くなった」と感じる方も少なくありません。
そこで本記事では、耳鼻科医の立場から鼻うがいのメリット・デメリット、正しいやり方、失敗しやすいポイントを初めての方にも分かりやすく解説します。
◆ この記事でわかること
鼻うがいの本当の効果とメリット
よくある失敗・デメリットと注意点
痛みを防ぐ正しい方法・頻度・タイミング
◆ 鼻うがいの目的と基本的な考え方
鼻うがいは、文字通り**「鼻の中をうがいするように洗浄する方法」**です。
花粉症・副鼻腔炎・慢性鼻炎などによる鼻づまりや不快な症状を和らげたい方の間で、近年広く行われるようになってきました。
鼻には、
異物(ホコリ・花粉など)をブロックする
ウイルスや細菌の侵入を防ぐ
吸い込んだ空気の温度・湿度を調整する
といった重要な役割があります。
その鼻の中を洗浄して本来の機能を保つことが、鼻うがいの最大の目的です。
◆ 洗浄水の作り方と洗浄方法
◎ 食塩水の作り方
ぬるま湯(約37℃)1リットルに食塩9g(濃度0.9%)
1回の使用量は約300ml程度
市販の鼻洗浄用パックを使うのも安全で簡単です。
◎ 洗浄器具
市販のボトル型・ポンプ型など様々ありますが、目的と使用方法はほぼ同じです。
◎ 基本の洗浄方法
前かがみになり、口を開けて呼吸
「えー」と声を出しながら片側の鼻から注入
洗浄液は反対側の鼻、または口から自然に排出
※ 強く吸い込まず、自然に流れるのを待ちましょう

◆ 鼻うがいのメリット
鼻うがいには、次のような利点があります。
鼻腔内を清潔に保てる(出しきれない鼻汁・分泌物を洗い流す)
鼻粘膜の状態が整い、防御機能が保たれる
鼻づまり・鼻閉・後鼻漏(鼻水がのどへ流れる症状)の軽減
花粉・ホコリ・黄砂・ウイルスの除去
結果として、症状の改善だけでなく再発予防にも役立つのが特徴です。
◆ 鼻うがいのデメリット(やってはいけない鼻うがい)
正しく行わないと、逆にトラブルの原因になります。
❌ 水道水をそのまま使う
温度・塩分濃度が不適切
刺激・炎症・感染リスク
必ず生理食塩水または専用洗浄液を使用しましょう。
❌ 勢いよく一気に流し込む
圧が強すぎると中耳炎の原因になります
❌ 片側が完全に詰まった状態で無理に行う
❌ 洗浄後に鼻をかまず放置する
洗浄液が残ると、耳・副鼻腔の炎症リスク
※ 鼻をきちんとかめない方には難しい方法です
<鼻うがいをおすすめできないケース>
次の場合は、原則控えるか、必ず医師に相談してください。
強い鼻出血が続いているとき
急性中耳炎・耳の痛みがあるとき
完全に鼻が詰まっていて液が通らないとき
小児(特に自己管理が難しい年齢)
◆ 鼻うがいのタイミング・頻度
おすすめのタイミング
花粉・黄砂が多い日
掃除・大掃除の後
屋外活動が長かった日
毎日必要?
健康な方:毎日行う必要はありません
慢性鼻炎・副鼻腔炎の方:毎日でも可
※「多ければ良い」わけではありません
<よくある質問>
Q.鼻うがいは毎日していい?→ 状態が良ければ毎日の必要はありません。花粉時期やホコリの多い環境後に行うのが理想です。
Q.痛い・ツーンとするのはなぜ?→ 食塩濃度や温度が合っていない可能性があります。0.9%・37℃前後を守ると刺激が軽減します。
◆ まとめ
鼻うがいは、正しく行えば非常に安全で効果的なセルフケアです。
一方で、自己流で続けて耳や鼻のトラブルを起こして受診される方も少なくありません。
不安がある場合や症状が改善しない場合は、遠慮なく耳鼻科でご相談ください。
■ 受診の目安 & 診療案内
症状が続く場合はご相談ください
・鼻うがいをしても改善しない・副鼻腔炎を繰り返す・鼻づまりや後鼻漏が続く
このような場合、治療が必要なケースもあります。
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