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耳鼻咽喉科専門医が、最新の知識と日常診療の経験をもとに、みなさまの健康に役立つ情報を発信しています。
花粉症・中耳炎・感染症対策など、よくある悩みから専門的な症状まで丁寧に解説しています。


子どもの鼻水シリーズ② 吸引は毎日していい?やりすぎ・受診の目安を解説
小さい子どもの鼻水、なかなか止まりませんよね。 家で鼻水吸引をしていると、 ・毎日吸っていいの? ・やりすぎは良くない? ・クセになる? と心配になる方も多いと思います。 今回は、耳鼻科でよく聞かれる「鼻水吸引の正しい頻度」を解説します。 ◆ 結論:鼻水吸引は毎日してOKです 結論から言うと、 👉 鼻水が多い時は毎日吸引して問題ありません。 むしろ、鼻水を放置すると ✔ 咳が続く(①鼻づまり・口呼吸による乾燥で咳、②鼻汁がのどに流れ込んで痰がからむ咳) ✔ 夜眠れない・睡眠の質が悪化する ✔ 中耳炎になりやすい といったトラブルが増えます。 ◆ 吸いすぎると悪くなる? ここもよくある誤解です。 吸引そのものが悪いのではなく、 ✔ 強く吸いすぎる(吸引の先端を押し付けるのもダメ) ✔ 長時間続ける ✔ 嫌がるのに無理に/頻回に行う こうした場合に、鼻の粘膜を傷めることがあります。 ◆ 家庭でのおすすめ吸引タイミング 効果的なのは、 ✔ お風呂あがり ✔ 寝る前 ✔ 鼻水が増えた時 です。 温まって鼻水がやわらかくなるため、取りやすくなります。 ◆


【雨なのに花粉症が悪化?】雨の日・雨上がりに症状が強くなる理由
憂鬱な花粉シーズン。雨が降ると「今日は花粉が飛ばないから少し楽かな」と思いがちですよね。 ところが実際には、 雨の日なのに症状が悪化する人が少なくありません。 今回は、「なぜ雨の日でも花粉症がつらくなることがあるのか」、そのメカニズムを耳鼻科専門医の立場から解説します。 ◆ 雨の日に症状がつらい時の“即効対処3つ” ☑ すでに症状が出ているなら、抗ヒスタミン薬を含む薬剤使用は中断しない 「雨だから、今日は薬なくてもいいよね」では、ないんです。 ☑ 点鼻薬は「詰まってから」ではなく「予防的に」 どうしても調子が悪い日は臨時で点鼻薬使用回数を増やすのもあり(主治医に相談) ☑ 雨が止んだあと、地面が乾き風が出てくる時間帯は外出を少しずらす ※再飛散と気圧変動が重なる時間帯を避ける意図です。 雨が降っている最中は花粉は比較的少なくなりますが、止んだあとに乾燥と風が重なると、落ちた花粉が再び舞い上がることがあります。 まずは今日の負担を減らすことが大切です。 では、なぜ雨の日に症状が悪化することがあるのでしょうか? ◆ 雨降りなのに花粉症の症状が出


花粉飛散は早まっている?2026年の傾向と早めの花粉症対策を耳鼻科医が解説
「まだ1月なのに、もう鼻がムズムズする」 「今年、花粉早くない?」 そんな声を外来で聞くことが増えています。 以前は「花粉症は2月後半から」と思われていましたが、最近は 例年より早い時期に症状が出始める方が増えている 印象です。 ◆ なぜ早く受診する人が増えているのでしょう? 理由は大きく2つあります。 ① 花粉症は“予防投与”が大切だと知られてきた 花粉症の薬は、症状が強く出てからよりも、 飛散開始前から使い始める方が効果的 とされています。 この考え方が広まり、症状が出る前から受診される方が増えてきました。 ② 実際に花粉の飛び始めが早くなっている 花粉の飛散開始には、次のような目安があります。 それが 「1月1日からの最高気温を毎日足していき、400~500℃に達すると飛散が始まる」 という経験則です。 暖かい冬ほど、花粉シーズンは早く始まるのです。 つまり 「暖冬=花粉症のスタートが早まる」 と考えてください。 合わせて読みたい → 400℃とスギ花粉の関係、知ってますか? ◆ 今年(2026年)の状況は? 地球温暖化の影響もあるの


2026花粉予測とタイプ別対策
◆ まず、恒例の?自分の花粉症をタイプ分けする 本ブログをアップした時点(2026年1月22日)でも、実は既に少量の花粉飛散が確認されています(以下、京都市内在住の立場での記述になります)。 本格シーズン前でも、気温が上昇した日には少量の花粉がフライングして飛散するのがその理由。 それに伴い、早くも「もう花粉症が始まった」と訴えて受診する患者さんが出てきています。 私自身も花粉症持ちですが、今のところ症状を自覚していません。 では何故、人によって花粉症症状の出始める時期が異なるのかご存じですか? 簡単に言えば、その違いは **「花粉への感受性」** によるものです。 そこで私は、日常診療の中で 花粉症の人を3つのタイプに分けて 対処しています。 ■ Type1:ほんの少量の花粉にも反応するタイプ ■ Type2:ある程度多く飛ぶと反応するタイプ ■ Type3:大量飛散時のみ反応するタイプ ◆ では、タイプ別の対策は? 冒頭に記した「年明け早々から症状を自覚している」人は Type1 に該当する訳です。 残念ながら、Type1の人は「毎年


400℃とスギ花粉の関係、知ってますか?
― 京都市の最新データを見ながら、耳鼻咽喉科専門医が解説 ― トップページに表示していた「1月1日からの最高気温の積算値」。 「これって、何を意味している数字なの?」そう思ってこのページを開かれた方も多いのではないでしょうか。 結論から言うとこの数字は、スギ花粉症の“本格シーズン突入”を予測するための重要な目安です。 ただし――理由を知らないまま数字だけ見ても、正しく行動にはつながりません。 まずは、少しだけ仕組みを説明します。 ◆ そもそも「花粉の飛散開始日」とは? 「花粉の飛散開始」と聞くと、ある日を境に、突然花粉が大量に飛び始めると思われがちですが、実際はそうではありません。 実際には… スギ花粉は年明けから、すでにごく少量ずつ飛散しています その中で一定数以上の花粉が2日以上連続して観測された日 これが、正式に定義される**「スギ花粉の飛散開始日」**です つまり、👉 体が反応し始める“境目”の日とも言えます。 ◆ では、その飛散開始日は何で決まるのか? ここで登場するのが、トップページに表示しているあの数字です。 ヒントは「気温


子どもの鼻水シリーズ① 止まらない原因と受診の目安
小さいお子さんの鼻水に悩むご家庭はとても多いです。 ・いつも鼻をグズグズいわせている ・夜、鼻づまりで眠れない ・うまく鼻をかめない 自分で鼻をかめない子供たち、 我々に置き換えると、”鼻の調子が悪いのに、「鼻をかんではいけない!」”と言われているのと同じ状態なんですね。 想像するだけでツライですよね・・・。 ◆ 子どもの鼻水が止まらない主な原因 ・風邪をひく(ウイルス感染) ・副鼻腔炎(ちくのう)を合併 ・アレルギー性鼻炎 ・気温/気候/環境因子の影響 など様々で、これらの要素が重なるほど余計に長引きます。 そもそも子どもは、 ・鼻の通り道が細い ・風邪をひきやすい(抵抗力・免疫力が弱い) ・まだ自分で鼻をかめない ため、大人より鼻水が長引きやすいのです。 ◆ 子どもの鼻水を放置すると起きること 鼻水が続くと、 ✔ 鼻水がのどに流れて咳が出る ✔ 食事がしにくくなる(鼻がつまっていると食べにくい) ✔ 口呼吸が増える(結果、ヨダレが増えることも) ✔ 睡眠の質が下がる ✔ 中耳炎を起こしやすくなる 特に注意したいのが 中耳炎 です。...
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