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執筆者の写真shibata.ent

花粉症予備軍?


 Aさんはくしゃみ・鼻水・鼻づまり・眼の痒みなどの症状に悩まされて病院を受診しました。

Aさんも診察する医師も「アレルギー性鼻炎だろうなー」と思って治療を進める。

とある機会に「原因を調べてみましょう」と採血検査をしたものの、抗原(アレルギーの原因物質)は何も検出されず、体内でのアレルギー反応の程度を示す数値も正常!

Aさん 「絶対に花粉症だと思ってたのに!」とビックリ・・・。

 こんな事例があるんです。

 実は最近、”鼻粘膜局所で反応する局所型アレルギー性鼻炎”と言われる病態が存在することがわかってきました。

この場合、鼻水を採取して行うアレルギー反応検査では陽性反応が出るのですが、全身反応をチェックする採血などの検査では陰性になってしまうんですね。

 結局、治療・対処法等は普通の(?)アレルギー性鼻炎と同じなのですが、ひとつ注意すべき点があるんです。

それは、

1.局所型アレルギー性鼻炎の患者さんは、その後普通のアレルギー性鼻炎に移行することが多い(言うなれば花粉症予備軍)

2.さらに、将来的に喘息を発症する症例も存在する

ということです。

 該当する患者さんは、今のうちから抗原になり得る物質(ハウスダスト・花粉・ペットの毛など)をなるべく避ける対策を取るのが正解。

「検査でアレルギー反応出なかったから安心」なんて言っていてはダメなんですね。

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