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市販点鼻薬、何日までOK?



 鼻づまりがつらいとき、ドラッグストアで手軽に買える市販の点鼻薬。「すぐに効く」「病院に行かなくても楽になる」一方で、“使いすぎると危ない” という話を聞いたことがある方も多いと思います。

実際のところ、市販の点鼻薬はどこまで使ってよくて、どこから注意が必要なのでしょうか。耳鼻咽喉科医の立場から整理してみます。


◆ 市販の点鼻薬は、なぜすぐ効く?

 多くの市販点鼻薬には、血管収縮薬 と呼ばれる成分が含まれています。

これは鼻の粘膜の血管を一時的に収縮させることで、

  • 腫れを抑え

  • 鼻の通りを一気に良くする

という作用があります。


👉 効き目が早く、体感的に「楽」になるそのため、つらいときに頼りたくなるのは自然なことです。


◆ なぜ「使いすぎ」が問題になの?

 問題になるのは、使い続けた場合です。

血管収縮薬を連用すると、

  • 薬が切れたときに、以前より強く鼻が詰まる

  • 効かなくなり、使用回数が増える

  • 「点鼻薬がないと眠れない」状態になる

いわゆる 薬剤性鼻炎 や リバウンド性鼻閉 に陥ることがあります。

大切なのは、薬が悪いのではなく、使い方が問題になるという点です。


我々耳鼻咽喉科医もこの種類の点鼻薬を処方することは珍しくありません。ただし、使用日数・回数などに十分注意して、その指導を行いつつ処方するというスタンスなんですね。


◆ 何日くらいまでならOK?

 一つの目安として、

  • 連続使用は数日〜1週間以内

  • 使うたびに「症状が軽くなっているか」を確認することが重要です。

✔ 使わなくても大丈夫な時間が増えている

✔ 使用回数が自然に減っている

こうした変化があれば、「使っていい範囲」 に収まっている可能性が高いでしょう。


一方で、

  • 毎日欠かさず使っている

  • 寝る前に必ず使わないとつらい

  • 何本も常備している

こうした場合は、注意が必要です。


◆ 使っても問題になりにくいケース/注意が必要なケース


比較的OKな使い方

  • 風邪や急性鼻炎で一時的に鼻が詰まったときだけ使う

  • 旅行・受験・大事な予定の前に短期間使う

  • 就寝前など、ピンポイントで使う


注意したい使い方

  • 慢性的な鼻づまりで、長期間使っている

  • 効果が弱くなり、回数や量が増えている

  • 点鼻薬をやめるのが不安になっている


「自分はどちらに近いか」を考えてみてください。



◆ 耳鼻科医として、市販点鼻薬をどう考えているか

 市販の点鼻薬は、決して“悪者”ではありません。

ただし、使い続ける薬ではなく、“つらい時期を乗り切るための薬”という位置づけです。

野球で言えば「レギュラーメンバー」ではなく「代打の切り札」的な役割、と言えるでしょう。


鼻づまりの原因は、

  • アレルギー

  • 炎症

  • 鼻中隔の形

  • 生活・睡眠リズム

など、人によってさまざまです。

点鼻薬を使い続けないとつらい状態であれば、原因そのものを整える治療 を考えた方が、結果的に楽になることも少なくありません。


◆ 受診の目安として

  • 点鼻薬が手放せない

  • 効きが悪くなってきた

  • 鼻づまりが長く続いている

こうした場合は、「使っていいか/やめるべきか」を一緒に整理するだけでも構いません。

無理に我慢する必要も、一人で判断する必要もありません。


◆ まとめ

 市販の点鼻薬は正しく使えば、心強い味方 になります。

一方で、「いつの間にか頼りすぎている」そんなサインがあれば、立ち止まって考えるタイミングです。

自分にとっての “使っていい線” を知ることが、鼻づまりと上手に付き合う第一歩になります。



「鼻づまり」の詳しい解説は こちら

「鼻のトラブル」については こちら


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