新型コロナウイルス(オミクロン株)の猛威はなかなか収まる気配がありません。
毎日たくさんの新規感染者が報告され、医療現場に限らず多くの業界・業種・場面において多大なる影響を及ぼしています。
当院は新型コロナウイルス感染症(以下 新型コロナ)の「診療・検査医療機関」として登録し、診療時間内外で発熱・咽頭痛・咳・倦怠感・頭痛などの急性炎症症状を有する患者さんの診療・検査を行ってきました。
実際の診療では以下のように対応してきました。
●急性炎症症状を有する患者さんの診察は屋外で対応
●屋外対応時は防護服・手袋・ゴーグル・マスクを着用
●診療の上で必要と判断した症例に対して、鼻咽腔ぬぐい液を用いた抗原検査(当院にて判定)/唾液を用いたPCR検査(検体を外注)を行い、
●新型コロナの確定診断を受けた方のご家族など、濃厚接触者と判断される方については無症状でもPCR検査を受けられるよう対処
●症状に応じて必要薬剤を処方
結果、2022年になってから当院診療にて新型コロナの診断に至った症例は200例以上。
検査結果の確認・診断確定後は、
・電話にて患者さんに検査結果を通知し
・その後HER-SYS(厚労省・新型コロナウイルス感染症等情報把握・管理支援システム)への入力作業
・高齢者/基礎疾患を持つ方などは国の定める基準に則り新型コロナウイルス感染症に対する抗ウイルス薬投与を検討し、本人同意確認の上でその処方を決定(この場合は薬剤を直接受け渡すことはできないので、薬局さんに依頼の上で自宅まで薬剤を配達して頂きます)
・ご家族等への追加診療/検査の必要性につき検討
ただし、昨今の新規感染者激増に伴い、その診療・検査体制に負の影響が出てきたのが現状です。
具体的には、
●問い合わせ/診療依頼件数の増加(診療時間内、電話鳴り止まず)
●一般診療患者さんへの影響(待ち時間増加、心理的負担)
●抗原検査キットの不足
●外注したPCR検査の結果報告の遅れ が生じているのです。
この記事を書いている時点で、
・抗原検査はほぼ枯渇(先日来繰り返している追加発注についても<納入時期未定>の返事しかありません)
・PCR検査については、従来ならば翌朝早くに結果報告FAXが届いていたものが状況によっては2~3日後まで遅れるように
・・・結果として、当院における検査体制を制限せざるを得ない状況となっております。
ということで、今後は
●基本的にはPCR検査にて対応
●急性炎症症状のある方のうち、高齢者・基礎疾患を有する方には抗原検査を考慮(ただし、キットはほぼ枯渇)
●濃厚接触者でも無症状の方は経過観察
●濃厚接触者の方に症状が出た場合、PCR検査を省略して「みなし陽性(*)」と判断
(*)みなし陽性と判断した場合、「コロナ疑似症」として保健所に報告することになっています。
療養期間等については保健所とのやり取りが必要。
全てを一律にこの基準に当てはめることは困難ですが、何とかして、何とかしてこの難局を乗り越えなくてはなりません。可能な限り、診療・検査体制を維持できるよう尽力する所存です。
ところで、多くの患者さんに声をかけて頂きます。
「ご無理ないようになさって下さい」
「先生、ちゃんとと寝て下さいね」
「先生、外の診察で冷えて風邪ひかないでね」
お手紙やメールも頂きました。
「もう少しで世の中も落ち着くはずです。どうぞ、先生もスタッフの皆様もお身体を大切にお過ごし下さいませ」
「先生やスタッフさん、いつか倒れないかすごく心配です。お身体大事になさって下さい」
患者さんを治し、励まし、導くべき立場にある自身であるにもかかわらず、逆に励まされ、背中を押してもらっています。感謝、感謝です。
敵は目に見えない、訳のわからない、やっかいなウイルスですが、負ける訳にはいきません。
私からは皆にこう伝えています。
「注意はするけど、過敏にはならないで」
「体調を崩してまでやるべき事は、ない。今は無理しないで」
「(身体を、気持ちを)休められる時は、休んでね」
結論、『負けてたまるか!』
皆で頑張りましょう!
柴田先生ご苦労さまです。
無呼吸症候群や花粉症の治療で定期的にお世話になっているKです。
コロナ禍の中、ていねいにコロナに対応していただきありがとうございます。
皆様もお体を大切に倒れられないように