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鼻うがいのメリット・デメリット その3


以前から何度か「鼻うがい」関連のブログ記事を書かせて頂きましたが、皆さんの関心が高いことが伺えます。

さらに、このコロナ禍で鼻・のど等呼吸器系の状態をより良く保つことの重要性が再認識されていることから、ますます注目されるものと思います。


 

 今回は改めてその内容をご紹介し、新知見?を含めて記載しようと思います。


①目的は?

②効果(メリット)は?

③気を付けること(デメリット)は?

④始めるには?


①「鼻うがい」の目的は?

 のどの炎症予防・治療目的でうがいするのと考え方は同じです

鼻を洗浄することで鼻腔内の粘膜を良い状態に導く、と考えると良いでしょうか。

・停滞する分泌物や吸引した汚染物質・ウイルス等を洗い流すことで鼻腔内をキレイにする

・結果として鼻粘膜の抗炎症作用・免疫機能を改善・保持する


②「鼻うがい」の効果(メリット)は?

 アレルギー性鼻炎や鼻の慢性炎症の症状を改善する効果が確認されている

・「鼻うがい」をした人としなかった人を比べると、した人にアレルギー性鼻炎症状改善が認められた

・慢性鼻炎の人が「鼻うがい」することで症状改善が得られた

・慢性副鼻腔炎の患者さんにも「鼻うがい」での症状・病態改善傾向が認められた(近年、慢性副鼻腔炎患者さんの手術適応症例でも、まずは投薬+鼻うがいによる保存治療を行う傾向があります)

・鼻呼吸が確保できれば結果として口呼吸を減らせる

→口腔内の乾燥・炎症を防ぐと同時に口からのウイルス吸引リスクを減らせる

→鼻のフィルター・加温・加湿機能を存分に発揮できる

→睡眠の質を高める(口呼吸だと気道が狭くなり、深い睡眠を得られなくなります)


③「鼻うがい」の時に気を付けること(デメリット)は?

 温度・塩分濃度・洗浄圧を間違えなければほぼ問題ナシ

・プールで鼻に水が入って「ツーン」とくるようなことはほとんどありません

36-38度のお湯1リットルに食塩9gを溶かす(塩分濃度0.9%)が最適

一度に使用するのは大体300mlほどでしょうか

・洗浄圧に気を付ければ中耳炎等の合併症もほぼ心配ありません

・洗浄後に鼻かみを適切に行わないと、かえって炎症を起こすことがある


④「鼻うがい」を始めるには?

 ボトルに入れて洗浄するタイプ、タンクに入れてポンプ機能で洗浄するタイプ等、様々な種類の鼻洗浄グッズがありますが、どれも目的は同じです

日々のことですので、扱いが簡便で手間が少ないものを選ぶと良いでしょう


 私自身、様々な種類の鼻洗浄を試してみましたが、最終的には個人的な好みの問題かな、と。

使用する塩分もミント系の香りがするものやキシリトール配合のもの等、色々ありますが、慣れてきたら家庭用の塩で代用するケースも少なくないようです。

いずれにせよ調子が悪い時だけでなく普段から行うのが理想的ですので、自分自身で無理なく続けられるモノを選ぶのが一番だと思います。

長期間にわたる慢性炎症を改善するのに近道はありません、「継続は力なり」です!



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